Penguin-AppliedPhysicsのブログ

応用物理に関することを色々と。

令和1年7月 一陸技「無線工学A」A-1

A-1 表は、我が国の標準テレビジョン放送のうち地上系デジタル放送の標準方式(ISDB-T)で規定されているモード2における伝送信号パラメータ及びその値の一部を示したものである。内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、OFDMのIFFT(逆離散フーリエ変換)のサンプリング周波数は、512/63[MHz]、モード2のIFTのサンプリング点の数は、4,096であり、512=2^9、4,096=2^12である。また、表中のガードインターバル比の値は、有効シンボル期間長及びガードインターバル期間長が表に示す値のときのものであり、キャリア総数は、図のOFDMフレームの変置波スペクトルの配置に示す13個の全セグメント中のキャリア数に、带域の右端に示す復調基準信号に対応するキャリア数1本を加えた値である。
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いやはや、ついにきたか…という感じの

 

諸々、詳しい解説はこちら参照です。

milestone-of-se.nesuke.com

 

A

この手の問題は当然ながら、問題文に出てくる数字を使って解いていきます。基本的には出てくる順番に数字を使ってあげて解いてあげると、A, B, C...と順番に解いていけます。

まず、有効シンボル期間長ですが単位は時間[s]です。

ここでサンプリング周波数の単位はヘルツ[Hz= /s]ですし、サンプリング点数は無次元ですから、有効シンボル期間長を求めてあげたければ

有効シンボル期間長= サンプリング点数 / サンプリング周波数より

=\frac{4096}{\frac{512}{63}\times 10^6}=\frac{2^{12}}{2^9}\times 63\times 10^{-6}=2^3\times 63\times 10^{-6}=504 \mu s

 

技術的には、サンプリング周波数の逆数が1点あたりのサンプル処理時間になります。それを合計4096個、処理するので、このような計算になります。

 

B

ガードインターバルとはフェージングを防ぐために設けられる何もないところのことですね。

これは

ガードインターバル期間長= 有効シンボル期間長× ガードインターバル比より

=504 \mu s\times \frac{1}{8}=63 \mu s

 

C

キャリア間隔は有効シンボル期間長の逆数です

なので、

\frac{1}{504\times 10^{-6}}=\frac{1}{2^3\times 63}\times 10^6=\frac{1}{63}\times\frac{10^3}{8}\times 10^3=\frac{125}{63} kHz

 

D

まず、1つのセグメントにいくつのキャリアが入るか考えます。

これは、

1つのセグメントの帯域幅/ キャリア間隔で求まりますから、

 \frac{6000}{14} \times 10^3\div (\frac{125}{63}\times10^3)=216

各キャリアに対して、図のように13セグメントあります。また基準信号1本もありますので、

216\times 13+1=2809

 

答えは1です!(イェーイ)