Penguin-AppliedPhysicsのブログ

応用物理に関することを色々と。

令和2年1月 一陸技「無線工学B」A-20

A-20 次の記述は、図に示す構成により、アンテナ系雑音温度を測定する方法(Y係数法)について述べたものである。▭内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、アンテナ系雑音温度をTA[K]、受信機の等価入力雑音温度をTR[K]、標準雑音源を動作させないときの標準雑音源の雑音温度をT0[K]、標準雑音源を動作させたときの標準雑音源の雑音温度をTN[K]とし、T0及びTNの値は既知とする。

案外簡単...??

 

AとB

雑音電力N[W]はボルツマン定数k[J/K]、雑音温度T[K]、帯域幅B[H]とすれば

N=kTB

で表されます。すなわち、雑音電力は雑音温度に比例します。

雑音源を動作させない場合、室温の雑音温度T_0に比例した雑音電力と受信機の等価入力雑音電力T_Rに比例した雑音電力を合わせて、受信機の出力雑音電力N_0になるわけです。

一方で、雑音源を動作させた場合、雑音源の雑音温度T_Nに比例した雑音電力と受信機の等価入力雑音電力T_Rに比例した雑音電力を合わせて、受信機の出力雑音電力N_Nになります。

そのため、

Y_1=\frac{N_0}{N_N}=\frac{T_0+T_R}{T_N+T_R}

同様に、

Y_2=\frac{N_N}{N_A}=\frac{T_N+T_R}{T_A+T_R}

 

C

あとは、式変形をするだけです。

Y_2(T_A+T_R)=T_N+T_R

T_A=\frac{T_N+T_R}{Y_2}-T_R

 

答えは1です(イエーイ)