Penguin-AppliedPhysicsのブログ

応用物理に関することを色々と。

令和3年1月1回目 一陸技「無線工学の基礎」A-7

A-7 次の記述は、図に示す相互誘導結合された二つのコイルP及びSによる回路の端子abから見たインピーダンス を求める過程について述べたものである。⬜︎内に入れるべき宇句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、1次側を流れる電流をI1[A]、2次側を流れる電流をI2[A]とする。また、角周波数をω[rad/s]とする。

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公式〜

 

A

レンツの方式です。

2次側に電源がない場合は、相互インダクタンスのみ片方に作用します。なので、

V=j\omega L_1I_1-j\omega MI_2

 

B

Aと見比べます。相互インダクタンスの項はもう存在しますから、自身の直列インピーダンスのみ考えればよいです。

0=-j\omega MI_1+(R+j\omega L_2)I_2

 

C

AとBより

V=j\omega L_1I_1-\frac{-j\omega M\times (-j\omega M)}{R+j\omega L_2}=I_1(j\omega L_1+\frac{\omega^2M^2}{R+j\omega L_2})
=I_1(j\omega L_1+\frac{\omega^2M^2(R-j\omega L_2)}{(R+j\omega L_2)(R-j\omega L_2)})

=I_1(\frac{\omega^2M^2R}{R^2+\omega^2L_2^2}+j\omega(L_1-\frac{\omega^2M^2L_2}{R^2+\omega^2L_2^2}))
よって、

Z=\frac{V}{I}=\frac{\omega^2M^2R}{R^2+\omega^2L_2^2}+j\omega(L_1-\frac{\omega^2M^2L_2}{R^2+\omega^2L_2^2})

よって

X_e=\omega(L_1-\frac{\omega^2M^2L_2}{R^2+\omega^2L_2^2})

 

答えは2です!(イェーイ)