Penguin-AppliedPhysicsのブログ

応用物理に関することを色々と。

令和2年11月2回目 一陸技「無線工学の基礎」A-6

A-6 図に示す回路において、抵抗R2[Ω]に流れる電流I2[A]と交流電圧V[V]との位相差が√2[rad]であるとき、Vの角周波数ωを表す式として、正しいものを下の番号から選べ。

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難しそうっすね〜

 

まず、R_2,C_2の合成インピーダンスZ_{2}を考えます。直列なので

Z_2=R_2+\frac{1}{j\omega C_2}

また、R_1,R_2,C_2の合成インピーダンスZ_{12}

Z_{12}=\frac{(R_2+\frac{1}{j\omega C_2})R_1}{(R_2+\frac{1}{j\omega C_2})+R_1}

ここで、全体の回路に電圧Vが掛かってますから、流れる電流I

I=\frac{V}{\frac{1}{j\omega C_1}+Z_{12}}

並列回路においてはインピーダンスと電流が反比例しますから

\frac{I_2}{I}=\frac{R_1}{R_1+Z_2}
I_2=\frac{R_1}{R_1+Z_2}I

=\frac{R_1}{R_1+Z_2}\times \frac{V}{\frac{1}{j\omega C_1}+Z_{12}}
=\frac{R_1V}{\frac{R_1+Z_2}{j\omega C_1}+R_1Z_2}

ここで、I_2,Vの位相差が\pi/2になるにはI_2の実部が0であればいいので、

\frac{R_1+Z_2}{j\omega C_1}+R_1Z_2

この分母の実部を0にします。

\frac{R_1+R_2+\frac{1}{j\omega C_2}}{j\omega C_1}+R_1(R_2+\frac{1}{j\omega C_2})

=\frac{R_1+R_2}{j\omega C_1}+\frac{R_1}{j\omega C_2}-\frac{1}{\omega^2 C_1C_2}+R_1R_2

より

-\frac{1}{\omega^2 C_1C_2}+R_1R_2=0

であればいいので、

\omega=\frac{1}{\sqrt{R_1R_2C_1C_2}}

 

答えは2です!(イェーイ)