Penguin-AppliedPhysicsのブログ

応用物理に関することを色々と。

令和2年11月1回目 一陸技「無線工学の基礎」B-2

B-2 次の記述は、図に示す交流回路の電流と電力について述べたものである。⬜︎内に入れるべき字句を下の番号から選べ。ただし、負荷A、B及びCの特性は、表に示すものとする。また、交流電源電圧VはV=100[V]とする。
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でた!力率

 

有効電力:インピーダンスで消費される電力。電圧×電流×力率

無効電力:リアクタンスに蓄えられる電力

皮相電力:有効電力と無効電力のベクトル和。電圧×電流

詳しくはこちら...

www.kamidenshi.co.jp

 

では、問題

まずは、それぞれに流れる電流を求めましょう。皮相電力P_sの式から

負荷Aは

 P_{sA}=VI_A\cos\theta_A=100\times I_A \times 0.8 = 400

 I_A=5

負荷Bは

 P_{sB}=VI_B\cos\theta_B=100\times I_B \times 0.6 = 600

 I_B=10

負荷Cは

 P_{sC}=VI_C\cos\theta_C=100\times I_B \times 1 = 200

 I_C=2

 

ここで、容量性は位相が進み、誘導性は位相が遅れますから、

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このように表せます!

縦は3-8=-5、横は2+6+4=12の成分を持つ直角三角形になりますので、

総計の電流I

I=\sqrt{{-5}^2+{12}^2}=13

これがアの答えです。

 

回路の有効電力P_Aはそれぞれの総和です

P_A=400+600+200=1200

イが求まりました。

 

回路全体の力率は、斜辺が13、横(底辺)が12なので

\cos\theta=\frac{12}{13}

ウの答えです。

 

エの皮相電力は

VI=100\times 13=1300

 

オは縦軸の下成分の方が強いので位相が遅れる方向になります。