Penguin-AppliedPhysicsのブログ

応用物理に関することを色々と。

令和3年1月1回目 一陸技「無線工学の基礎」B-4

B-4 次の記述は、図1に示す変成器Tを用いたA級トランジスタ(Tr)電力増幅回路の動作について述べたものである。⬜︎内に入れるべき字句を下の番号から選べ。ただし、図2は、横軸をコレクターエミッタ間電圧V(V)、縦軸をコレクタ電流[A]として、交流負荷線XY及びバイアス(動作)点Pを示したものである。また、Tの一次側の巻数及び二次側の巻数をそれぞれ、N1及びN2とする。さらに、入力は正弦波交流電圧で回路は理想的なA級動作とし、静電容量C[F]、バイアス回路及びTの損失は無視するものとする。

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なんだこれー

 

電圧は巻き数の比です。ab間の電圧をV_{ab}、cd間の電圧をV_{cd}とすると

\frac{V_{ab}}{V_{cd}}=\frac{N_1}{N_2}

変成器に入力される電力は

P_{ab}=\frac{V_{ab}^2}{R_{AC}
変成器から出力される電力は

P_{cd}=\frac{V_{cd}^2}{R_L}

ここで、これらの電力は等しいので

\frac{V_{ab}^2}{R_{AC}=\frac{V_{cd}^2}{R_L}

R_{AC}=(\frac{V_{ab}}{V_{cd}})^2R_L=(\frac{N_1}{N_2})^2R_L

1が当てはまります。

 

先にウです。これは知っているかですね。

コレクタにインダクタがある場合は電源電圧の2倍まで上がります。

8が当てはまります。

https://analogista.jp/class-a-amp/

 

そのため、電流も2倍です。

9が当てはまります。

 

ウとエの傾きを取れば

\frac{\frac{2V}{R_{AC}}-0}{0-2V}=-\frac{1}{R_{AC}}
7が当てはまります。

 

中点ですから、Pは(V, V/{R_{AC})です。

それぞれの実効値を使えば

P_{om}=\frac{V}{\sqrt{2}}\frac{V}{\sqrt{2}R_{AC}}=\frac{V^2}{2R_{AC}}=\frac{V^2}{R_L}(\frac{N_2}{N_1})^2
答えは5です