Penguin-AppliedPhysicsのブログ

応用物理に関することを色々と。

令和3年1月1回目 一陸技「無線工学の基礎」A-20

A-20 図に示す回路において、交流電圧計V1、V2及びV3の指示値をそれぞれ、V 1,V2及びV3としたとき、負荷で消費する電力P[W]を表す式として、正しいものを下の番号から選べ。ただし、各交流電圧計の内部抵抗の影響はないものとする。

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懐かしい〜

 

まず、この回路は抵抗と負荷が直列に繋がってます。

それぞれを電圧計 V_2,  V_3で測り、回路全体を V_1で計測しています。

そのため、以下の関係が成り立ちます。

 V_1=V_2+V_3

ここで、直流なら単純な足し算だったのですが、生憎の交流です。なので、ベクトルで考える必要があります。

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図に表すとこんな感じ。

つまり、この V_1を求めればいいです。

因みに、四角形ABDEは平行四辺形ですから、辺DBは辺AEと等しい長さです。また角DBC \thetaになります。

これを踏まえると、三平方の定理より

 V_1^2 = \left(V_2+V_3\cos{\theta}\right)^2 +\left(V_3\sin{\theta}\right)^2

 =V_2^{2}+2V_2V_3\cos{\theta}+V_3^2\cos{\theta}^2+V_3^2\sin\theta^2

ですから、色々計算して

 \cos \theta=\frac{V_1^2-V_2^2-V_3^2}{2V_2V_3}

次に、負荷に流れる電流は

I=\frac{V_2}{R}
電力は下記で求まります。

P=V_3I\cos\theta=V_3\frac{V_2}{R}\frac{V_1^2-V_2^2-V_3^2}{2V_2V_3}

=\frac{1}{R}(V_1^2-V_2^2-V_3^2)


答えは、3です!(イェーイ)