Penguin-AppliedPhysicsのブログ

応用物理に関することを色々と。

令和2年11月2回目 一陸技「無線工学A」A-19

A-19 図の回路に示す抵抗素子R1[Ω]及びR2[Ω]で構成される抵抗減衰器において、減衰量を14[dB]にするための抵抗素子R1の値を表す式として、正しいものを下の番号から選べ。ただし、抵抗減衰器の入力端には出力インピーダンスがZ0[Ω]の信号源、出力端にはZ0[Ω]の負荷が接続され、いずれも整合しているものとする。
また、Z0は純抵抗とし、log102=0.3とする。

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まさかの2回連続出題

 

類似問題はこちらです…

penguin-appliedphysics.hatenablog.com

 

問題より、このような回路が考えられます。

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この回路の合成抵抗Z

Z=R_1+\frac{(R_1+Z_0)\times R_2}{(R_1+Z_0)+R_2}

これが入力端のZ_0と整合しているため、
Z=Z_0

です。

ここで、14dBについて考えます。

14=20-6=20(log_{10}10-log_{10}2)=20log_{10}5
リニアで考えると、14dBは5倍に相当します。

今回は、左のR_1とその他で直列になっています。なので、左のR_1に流れる電流をI_1Z_0に流れる電流をI_2とすると、

\frac{I_1}{I_2}=\frac{R_1+Z_0+R_2}{R_2}

この比が14dBになれば良いので、

\frac{I_1}{I_2}=\frac{R_1+Z_0+R_2}{R_2}=5

より

5R_2=R_1+Z_0+R_2
R_2=\frac{1}{4}(R_1+Z_0)
今までの式をまとめると

Z_0=R_1+\frac{(R_1+Z_0)\times R_2}{(R_1+Z_0)+R_2}

Z_0=R_1+\frac{(R_1+Z_0)\times\frac{1}{4}(R_1+Z_0)}{(R_1+Z_0)+\frac{1}{4}(R_1+Z_0)}

Z_0=R_1+\frac{(R_1+Z_0)^2}{5(R_1+Z_0)}
5Z_0=5R_1+(R_1+Z_0)}
R_1=\frac{2}{3}Z_0

答えは1です!(イェーイ)