Penguin-AppliedPhysicsのブログ

応用物理に関することを色々と。

令和2年11月1回目 一陸技「無線工学A」B-5

B-5 次の記述は、図に示す構成例によるデジタル処理型のAM(A3E)送信機の動作原理について述べたものである。▭内に入れるべき宇句を下の番号から選べ。ただし、PA-1〜PA-23は、それぞれ同一の電力増幅器(PA)であり、100%変調時には、全てのPAが動作するものとする。また、搬送波を波形整形した矩形波の励振入力が加えられた各は、デジタル信号のビット情報により制御されるものであり、MSBは最上位ビット、LSBは最下位ビットである。なお、同じ記号の▭内には、同じ字句が入るものとする。

観たくもない、分量と図の迫力

 

DCですので、そのまま出力に直結します。アは6です。

 

イとウ

MSBはMost Significant Bit(最も大きい重要ビット)の意味で、LSBはLeast Significant Bit(最も小さい重要ビット)の意味になります。

MSBは桁が大きいので大まかな振幅情報になり、LSBの場合は桁が小さいため細かな振幅情報になります。

イが7、ウが2です。

wa3.i-3-i.info

BPFの4が入ります。一陸技においてHPFが答えになることは滅多にありません。

 

これが難しい。

まず、PA-16~PA-23の電力合成値P

P=1/2+1/4+...+1/256 \simeq 1

なので、PA-16~P-23の8台で、PA-1~P-15の1台分の負担になります。

そのため、システム全体でPA-1~P-15の15台とPA-16~P-23の1台分の計16台で負担することになります。

ここで、AM搬送波の振幅変調vを思い出すと

v=V_c(1+m\cos \omega_st)\cos \omega_ct

でした。ここで重要なのは、vの最大値が2V_cであることです。

※今回の変調度mは1なため。

そのため、ピーク電圧は搬送波電圧の2倍になります。更に、ピーク電力はその2乗ですから、搬送波電力の4倍です。

つまり、ピーク電力は4 kWになります。これを16台分で負担するため、1台当たり250 Wになります。

答えは10です。