Penguin-AppliedPhysicsのブログ

応用物理に関することを色々と。

令和3年1月2回目 一陸技「無線工学の基礎」A-9

A-9 図に示すように、断面積が[m3]、長さがl[m]、電子密度がσ[個/m3]、電子の移動度がμn[m2/(V•s)]のN形半導体に、V[V]の直流電圧を加えたときに流れる電流I[A]を表す式として、正しいものを下の番号から選べ。ただし、電流は電子によってのみ流れるものとし、電子の電荷の大きさをq[C]とする。

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見たことある〜

 

類似問題はこちら…

https://penguin-appliedphysics.hatenablog.com/entry/2023/11/08/214419

 

数式を用いないで説明すると2択までは絞れます。

まず、大きくなれば電流が流れやすくなるパラメータとその逆の大きくなれば電流が流れにくくなるパラメータを探します。

基本的には、面積Sが大きくなれば道が広くなり電流は流れやすくなりますし、電子の移動度\mu_0が増えれば、活発になりますから電流は増えます。電子密度\sigmaが増えれば電子数が増えることになりますので、電流は増えます。また、言わずもがな電圧 Vが大きくなれば、オームの法則などを考えても、電流は増えます。また、そもそもで、電流とは単位時間あたりに流れる総電荷になります。あんおで、1個あたりの電子の電荷qが大きくなれば、電流は増えます。

逆に、半導体が長くなれば、抵抗が増えるようなものなので、電流は小さくなります。

すなわち、長さlだけが分母にあるものを探せばよいです。

つまり、答えは4か5

ここで、4と5の単位をそれぞれ計算します。

4は、

\frac{m^2 \cdot m^2/(V \cdot s) \cdot /m^3 \cdot C \cdot V^2}{m}= \frac{CV}{s}

5は、

\frac{m^2 \cdot m^2/(V \cdot s) \cdot /m^3 \cdot C \cdot V}{m}= \frac{C}{s}

先ほども言ったように、電流は電流とは単位時間[t]あたりに流れる総電荷[C]です。

オームの法則的にも電圧の二乗は考えられませんね…

 

正解は5です!(イェーイ)