Penguin-AppliedPhysicsのブログ

応用物理に関することを色々と。

令和3年1月2回目 一陸技「無線工学の基礎」A-18

A-18 図に示す回路において、交流電圧計V1、V2、及びV3の指示値をそれぞれV1、V2及びV3[V]としたとき、負荷の力率 cosθを表す式として、正しいものを下の番号から選べ。ただし、各交流電圧計の内部抵抗の影響はないものとする。f:id:Penguin-AppliedPhysics:20240227195514j:image

見たことある〜

 

類似問題はこちら…

https://penguin-appliedphysics.hatenablog.com/entry/2024/02/15/225153

 

まず、この回路は抵抗と負荷が直列に繋がってます。

それぞれを電圧計 V_2,  V_3で測り、回路全体を V_1で計測しています。

そのため、以下の関係が成り立ちます。

 V_1=V_2+V_3

ここで、直流なら単純な足し算だったのですが、生憎の交流です。なので、ベクトルで考える必要があります。

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図に表すとこんな感じ。

つまり、この V_1を求めればいいです。

因みに、四角形ABDEは平行四辺形ですから、辺DBは辺AEと等しい長さです。また角DBC \thetaになります。

これを踏まえると、三平方の定理より

 V_1^2 = \left(V_2+V_3\cos{\theta}\right)^2 +\left(V_3\sin{\theta}\right)^2

 =V_2^{2}+2V_2V_3\cos{\theta}+V_3^2\cos{\theta}^2+V_3^2\sin\theta^2

ですから、色々計算して

 \cos \theta=\frac{V_1^2-V_2^2-V_3^2}{2V_2V_3}

 

答えは1です!(イェーイ)

令和3年1月2回目 一陸技「無線工学の基礎」A-17

A-17 図に示すように、直流電圧計V及びくを直列に接続したとき、それぞれの電圧計の指示値V1及びV2の和の値から測定できる端子ab間の電圧Vabの最大値として、正しいものを下の番号から選べ。ただし、それぞれの電圧計の最大目盛値及び内部抵抗は、表の
値とする。

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見たことある〜

 

類似問題はこちら…

https://penguin-appliedphysics.hatenablog.com/entry/2023/11/05/222834

 

こちら、単純なオームの法則で解けてしまいます。

測定できる最大の電圧 V_{ab}を知りたいわけですが、内部抵抗値は分かっています。すなわち、ab間に流れる最大電流が分かれば、この問題は解けそうです。

さて、この問題ですが、それぞれの電圧計は直列ですので同じ電流が流れます。

ここで、 V_{1}に流れる最大の電流 I_{1}は文中より、

 I_{1}= \frac{30}{30\times10^{3}}=1\times10^{-3}

同様に、 V_{2}に流れる最大の電流 I_{2}は文中より、

 I_{2}= \frac{150}{300\times10^{3}}=0.5\times10^{-3}

ですので、 I_{2}の方が小さいです。すなわち、両方で正確に測るためには、小さいほうの I_{2}が最大でないといけないということが分かります。

では、 V_{ab}ですが、直列なので合成抵抗は足し算です。それを踏まえて、オームの法則より

 V_{ab}=\left(R_{1}+R_{2} \right)\times I_{2}
=\left(30\times10^{3}+300\times10^{3} \right)\times0.5\times10^{-3}=165

 

答えは、2です!(イエーイ)

令和3年1月2回目 一陸技「無線工学の基礎」A-15

A-15 図1に示すような低域での電圧利得が60[dB]で高域遮断周波数が2.0[kHz]の増幅器Amp に、図2に示すように帰還回路Bを設け、増幅器Ampに負帰還をかけて電圧利得が34[dB]の負帰遺増幅器にしたとき、負帰還増幅器の高域遮断周波数の値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、高域周波数f[Hz]における増幅器の電圧増幅度Aは、高域遮断周波数をfH[Hz]、低域での電圧増幅度の大きさをA0としたとき、A=A0/(1+jf/fH)で表されるものとする。また、常用対数は表の値とする。

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難しそう

 

これは公式覚えた方が早いです。

利得と帯域幅の積は一定になります。

ここで、電圧の場合、60dBは1000, 34dBは50です。

そのため、

f\times 1000=f_H\times 50
2000\times 1000=f_H\times 50
f_H=40000

答えは1です!(イェーイ)

 

公式使わないで解くには、以下が最も分かりやすい解説かと思います。

https://ameblo.jp/ja8rqd/entry-12606981098.html

 

令和3年1月2回目 一陸技「無線工学の基礎」A-14

A-14 次の記述は、図に示す理想的な演算増幅器(Aop)を用いた回路の動作について述べたものである。⬜︎内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。
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なんだこれー

 

A

V_2V_Pに着目します。

V_2R, R_Fに掛かり、V_PR_Fのみに掛かります。電圧の比は抵抗の比なので

V_P=\frac{R_F}{R+R_F}\times V_2

B

当然ながらI_1はRを流れるので、

I_1=\frac{V_1-V_N}{R}

C

問題文中の

I_1=\frac{V_1-V_N}{R}=\frac{V_N-V_o}{R_F}

より

V_o=(1+\frac{R_F}{R})V_N-\frac{R_F}{R}V_1

ここで、①よりV_Nを代入する

V_o=(1+\frac{R_F}{R})\frac{R_F}{R+R_F}\times V_2-\frac{R_F}{R}V_1=-\frac{R_F(V_1-V_2)}{R}

 

答えは2です!(イェーイ)

令和3年1月2回目 一陸技「無線工学の基礎」A-13

A-13図1に示す静電容量C及び抵抗の回路の入力端子abに図2に示すバルス電圧を加えたとき、出力端子cdに図3に示す波形の電圧vo が得られた。このとき、図3に示す電圧vo1及びvo2の最も近い値の組合せとして、正しいものを下の番号から選べ。ただし、viを加える前は、Cの電荷は零とする。また自然対数の底をεとし、ε=2.7、ε-1=0.37、ε-2=0.14、ε-3=0.05とする。

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なんだこれー

 

コンデンサの時定数の問題です。

時定数について、詳しくはこちら…

https://blog-info1.net/seminar/ltspice-transition_phenomenon/

今回の問題は、以下のような関係が成り立ちます。

v_o=v_i\times\epsilon^{-\frac{t}{RC}}

ここで、3msの際にv_{o1}になっていますから、

v_{o1}=3\times\epsilon^{-3\times 10^{-3}/ 30\times10^{3} \times 0.1\times 10^{-6}}=3\times \epsilon^{-1}=1.11

v_{o2}v_{o1}と3 V差ですから

v_{o2}=1.11-3=-1.89

答えは5です!(イェーイ)

令和3年1月2回目 一陸技「無線工学の基礎」A-12

A-12 図に示すトランジスタ(Tr)の自己バイアス回路において、コレクタ電流/を1[mA]にするためのベース抵抗RBの値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、Trのエミッタ接地直流電流増輻率hFEを200、ベースーエミッタ間電圧VBEを0.7[V]とする。

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トランジスタの性質を知っていれば??

 

類似問題はこちら

https://penguin-appliedphysics.hatenablog.com/entry/2023/11/15/222747

 

まず、R_Bに流れる電流をI_Bとすれば、直列電源電圧との関係は

V=(I_B+I_C)R_C+I_BR_B+V_{BE}

になります。

ここでトランジスタの性質より

h_{FE}=\frac{I_C}{I_B}

{I_B}=\frac{I_C}{h_{FE}}

なので、上の式は

V=(\frac{I_C}{h_{FE}}+I_C)R_C+\frac{I_C}{h_{FE}}R_B+V_{BE}

R_B=\frac{h_{FE}}{I_C}(V-(\frac{I_C}{h_{FE}}+I_C)R_C-V_{BE})

あとは数字を当てはめるだけですね

R_B=1060 [k\Omega]

答えは3です!(イエーイ)