Penguin-AppliedPhysicsのブログ

応用物理に関することを色々と。

令和2年1月 一陸技「無線工学A」A-8

A-8 図(a)及び(b)に示す二つの回路の出力の信号対雑音比(S/N)が等しいとき、それぞれの入力信号レベルをS1[dB]及びS2[dB]とすれば、S2-S1の値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、各増幅器の入出力端は整合しており、両回路の入力雑音は、熱雑音のみとする。また、「増輻器A」の雑音指数FA、と利得GA、をそれぞれ2[dB]及び10[dB]、「増幅器B」の雑音指数FBを7[dB]とし、log102=0.3とする。なお、図(a)の回路と図(b)の回路の帯域幅は、同一とする。

計算問題…

 

増幅器を2段接続する場合の雑音F_{ax}

F_{ax}=F_{Ax}+\frac{F_{Bx}-1}{G_{Ax}}

になります。ここでxが付いているのは真数を意味します。

F_A=10\log_{10}F_{Ax}

より

\log_{10}F_{Ax}=0.2
F_{Ax}=10^{0.2}=1.6

同様に

\log_{10}F_{Bx}=7\div 10=1-0.3
F_{Bx}=10\div 2=5
\log_{10}G_{Ax}=10\div 10=1

G_{Ax}=10

よって、

F_{ax}=F_{Ax}+\frac{F_{Bx}-1}{G_{Ax}}=10^{0.2}+\frac{5-1}{10}=1.6+0.4=2
これをdB表記に直します。

F_a=10\log_{10}F_{ax}=10\log_{10}2=3
今回、出力のS/Nが等しいです。

(a)では求めたように3 dBの雑音が発生するのに対して、(b)では7 dBです。

出力を一緒にするためには、入力信号を(a)より(b)を7-3 =4 dB高くする必要があります。

 

答えは3です!(イェーイ)