Penguin-AppliedPhysicsのブログ

応用物理に関することを色々と。

令和2年1月 一陸技「無線工学A」B-3

B-3 次の記述は、図の測定系統によるWiMAX(直交周波数分割多元接続方式広帯域移動無線アクセスシステム)基地局無線設備(試験機器)の「空中線電力の偏差」の測定について述べたものである。⬜︎内に入れるべき字句を下の番号から選べ。ただし、試験機器の空中線端子の数は1とし、「送信パースト繰り返し周期」をT[s]、「送信バースト長(電波を発射している時間)」をB[s]とする。また、電力計の条件として、型式は、熱電対若しくはサーミスタによる熱電変換型又はこれらと同等の性能を有するものとする。なお、同じ記号の⬜︎内には、同じ字句が入るものとする。

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問題文が長いなぁ。

 

アとイ

空中線電力の偏差測定は、他システムに影響がないかなどを調査する意味合いもあるので、一番厳しい条件で測定します。

なので、送信バースト時間が最も長く、電力が最大出力となる設定での測定が必要です。

アは6、イは7が当てはまります。

 

ウは平均電力が当てはまります。

尖頭電力は、最大ピークの瞬間における高周波の1周期の平均電力なので、算出のしようがありません。

 

デューティ比については、こちらを参照です。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/デューティ比

単純に言えば、送信バーストの繰り返し周期Tのうち、実際のバースト波形はどれくらいあるのか、その割合を示したものになります。

D=\frac{B}/{T}

なので、繰り返しバースト波形電力がP_Bならば、そのバースト区間だけピックアップした電力Pはもっと高くなるはずです。

P=P_B\times \frac{T}{B}

エは5になります。

 

繰り返し周期に対して十分長くなければ(途中で打ち切ってしまったら)、先ほどエで求めた割合もおかしくなってしまいます。

なので、オは4が正解です。