Penguin-AppliedPhysicsのブログ

応用物理に関することを色々と。

令和1年7月 一陸技「無線工学B」A-1

A-1 次の記述は、マクスウェルの方程式について述べたものである。⬜︎内に入れるぺき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、媒質は均質、等方性、繰形、非分散性とし、誘電率をε[E/m]、透破率をμ[H/m]、及び導電率をσ[S/m]とする。また、対象の領城には、印加電流はないものとする。なお、同じ記号の⬜︎内には、同じ字句が入るものとする。

f:id:Penguin-AppliedPhysics:20231220080420j:image
マクスウェル!

 

さて、マクスウェルの方程式については、下記が分かりやすく説明されています。

www.yukihy.com

 

A

アンペアの法則は

rotH=J+\sigma E+\epsilon \frac{\partial E}{\partial t}

Jは印加電流、\sigma Eは空間に流れる電流、電束密度D=\epsilon Eを時間微分した項は、空間に仮想的に流れる変位電流を表します。

電流に対して、右ねじの法則の方向に磁界が生成されることを表したものです。

なので、rotがAに当てはまります。

同様に、ファラデーの法則は

rotE=-\mu \frac{\partial H}{\partial t}

回転する磁界に対して、右ねじの法則の逆方向に電界が立つことを示しています。

 

BとC

あとは微分の計算です。

問題より

\frac{\partial E_0e^{j\omega t}}{\partial t}=j\omega E_0e^{j\omega t}=j\omega E

より、

rotH=\sigma E+\epsilon \frac{\partial E}{\partial t}=(\sigma +j\omega) E

同様に、

\frac{\partial H_0e^{j\omega t}}{\partial t}=j\omega H_0e^{j\omega t}=j\omega H

より、

rotE=-\mu \frac{\partial H}{\partial t}=- j\omega\mu H

 

答えは4です!(イェーイ)