Penguin-AppliedPhysicsのブログ

応用物理に関することを色々と。

令和1年7月 一陸技「無線工学B」A-4

A-4 周波数が60[MHz]の電波を素子の太さが等しい二線式折返し半波長ダイポールアンテナで受信したとき、図に示す等価回路のようにアンテナに接続された受信機の入力端子ab間における電圧が6[mV]であった。このときの受信電界強度の値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、アンテナと受信機の入力回路は整合がとれ、かつアンテナ及び給電線の損失はない
ものとする。また、アンテナの最大感度の方向は到来電波の方向と一致しているものとする。

f:id:Penguin-AppliedPhysics:20231220121853j:image

なんだこれー

 

2線式折返し半波長ダイポールアンテナの実効長l_eは半波長ダイポールアンテナの実効長の2倍になります。

l_e=\frac{2\lambda}{\pi}

※実効長については下記参照です。

www.gxk.jp

ここで、受信電界強度E
E(V/m)=\frac{V_0(V)}{l_e(m)}

で表されます。

また、アンテナと受信機は整合が取れていますから、

r=R

です。これが直列なので、同じ電圧が掛かっているはずです。そのため、受信機の入力端子ab 間における電圧をV_Rとすると

V_0=2V_R

これらより、いままでの式をまとめるとE=\frac{V_0}{l_e}=\frac{2V_R}{\frac{2\lambda}{\pi}}=\frac{V_R\pi}{\lambda}

ここで、1GHzの周波数が30 cmの波長ですから、60MHzは5 mの波長です。

よって

E=\frac{6.0\times 10^{-3}\times 3.14}{5}=3.77\times 10^{-3}

 

答えは5です!(イェーイ)