Penguin-AppliedPhysicsのブログ

応用物理に関することを色々と。

令和2年11月2回目 一陸技「無線工学B」A-6

A-6 直径4[mm]、線間隔20[cm]の終端を短絡した無損失の平行二線式給電線において、終端から長さ5[m]のところから終端を見たインピーダンスと等価となるコイルのインダクタンスの値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、周波数を10[MHz]とする。

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ガッツリ計算

 

まず、平行二線式給電線の特性インピーダンス

Z_0=276\log_{10}\frac{2D}{d}

です。ここて、dは直径、Dは線間隔になります。

数値を当てはめると

Z_0=276\log_{10}\frac{2\times 0.2}{0.004}=276\log_{10}10^2=552

今回、終端を短絡しているので、インピーダンス

Z=jZ_0\tan\frac{2\pi l}{\lambda}

です。

 

※ちなみに、開放していれば

Z=-jZ_0\cot \frac{2\pi l}{\lambda}

になります。

 

数値を当てはめると(10MHzは30mの波長)

Z=j552\tan\frac{2\pi \times 5}{30}=j552\tan\frac{\pi}{3}=j552\sqrt{3}\simeq j956

ここでインダクタンスLは

Z=j2\pi fL

なので

L=\frac{Z}{j2\pi f}=\frac{j956}{j2\pi\times10\times10^{6}}\simeq15.2\times10^{-6}

 

答えは2です!(イェーイ)