Penguin-AppliedPhysicsのブログ

応用物理に関することを色々と。

令和1年7月 一陸技「無線工学A」A-4

A-4 次の記述は、BPSKやQM変調方式における帯城制限の原理について述べたものである。⬜︎内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、図2及び図3の横軸の正規化周波数fTは、周波数f[Hz]を1/T[Hz]で正規化したものである。また、図2の縦軸の正規化振幅は、G(f)/Tを表す。

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な…なげぇ!!

 

もう、積分式を見ただけで憂鬱ですが解いていきます。

A

今回、-T/2\leq t\leq T/2は1、それ以外は0ですか、

G(f)=\displaystyle \int_{-\infty}^{\infty}e^{-j2\pi ft} dt =[\frac{e^{-j2\pi ft}}{-j2\pi f}]_{-T/2}^{T/2}
=\frac{1}{j2\pi ft}(e^{j\pi ft}-e^{-j\pi ft})=\frac{1}{j2\pi ft}j2\sin(\pi ft)

 =T\times \frac{\sin(\pi ft)}{\pi ft}

です。

まあ、途中のオイラーの公式を覚えてなくとも、分子にsinが来るのは式的に確定ですから、割り切ってしまってもいいかもしれません。

オイラーの公式については下記参照です。

manabitimes.jp

 

B

図3より、\alphaが小さくなれば理想であり、フィルタの影響が狭くなっていることが分かります。

 

C

デジタル・ベースバンド信号の場合、

周波数帯域はf=\frac{1+\alpha}{2T}です。

※図3にfT=\frac{1+\alpha}{2}に3パターンのαを当てはめれば、その数字になるはずです。

一方で、今回問われているのは無線伝送です。

無線伝送の場合は、搬送波の前後にベースバンド信号が広がりますので、帯域は2倍になります。

なので、f=\frac{1+\alpha}{T}が正解です。

 

答えは3です!(イェーイ)