Penguin-AppliedPhysicsのブログ

応用物理に関することを色々と。

令和2年1月 一陸技「無線工学B」A-4

A-4 送信アンテナから距離20[km]の地点に設置した受信アンテナによって取り出すことのできる最大電力のとして、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、送信電力を1[W]、送信アンテナの絶対利得を40[dB]、受信アンテナの実効面積を2[m2]とする。また、送受信アンテナは共に自由空間にあり、給電線の損失及び整合損はないものとする。

公式ゲーですね

 

アンテナゲインと実効面積の関係は

P_r=\dfrac{G_TP_T}{4\pi d^2}A_r

です。P_rは受信アンテナでの最大電力値、G_Tが送信アンテナの絶対利得(真数)、P_Tが送信アンテナの電力、dが送信距離、A_rが受信アンテナの実効面積です。

受信点の電力束密度に実効面積を掛けた式になっています。

詳しくは...

http://www.radio3.ee.uec.ac.jp/ronbun/TR-YK-040_Friis-Formula.pdf

 

ちなみに、40dBを真数に変換すると

40=10\log_{10}10^4

なので、10000です。

では、あとは公式に当てはめます。

P_r=\dfrac{10^4\times 1}{4\pi\times (20\times10^3)^2}\times 2

=\dfrac{1}{8\pi}\times \times10^{-4}

=\dfrac{1}{8}\times \times0.32\times10^{-4}

=4\times10^{-6}

 

答えは1です!(イエーイ)

ちなみに、

\dfrac{1}{\pi}\simeq 0.32

を覚えておくと便利です。