Penguin-AppliedPhysicsのブログ

応用物理に関することを色々と。

令和2年11月1回目 一陸技「無線工学B」A-6

A-6 図1は同軸線路の断面図であり、図2は平行平板線路の断面図である。これら二つの線路の特性インピーダンスが等しく、同軸線路の外部導体の内径りb[m]と内部導体の外径a[m]との比(b/a)の値が5であるときの平行平板線路の誘電体の厚さd[m]と導体の幅W[m]との比(d/W)の値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、両線路とも無損失であり、誘電体は同一とする。また、誘電体の比誘電率をεrとし、自由空間の固有インピーダンスをZ0[Ω]とすると、平行平板線路
特性インピーダンスZp[Ω]は、Zp=(Z0√εr)×(d/W)で表され、log102=0.3とする。

f:id:Penguin-AppliedPhysics:20240123120359j:image
公式〜

 

同軸線路の特性インピーダンス

Z=\frac{138}{\sqrt{\epsilon_r}}\log_{10}\frac{b}{a}

あとは、与えられたものを代入します。

\frac{138}{\sqrt{\epsilon_r}}\log_{10}5=\frac{138}{\sqrt{\epsilon_r}}(\log_{10}10-\log_{10}2)
=\frac{138}{\sqrt{\epsilon_r}}\times 0.7=\frac{96.6}{\sqrt{\epsilon_r}}

これが平行平板線路の特性インピーダンスと等しいので、

Z_p=\frac{Z_0}{\sqrt{\epsilon_r}}\times \frac{d}{W}=\frac{96.6}{\sqrt{\epsilon_r}}

\frac{d}{W}=\frac{96.6}{\sqrt{\epsilon_r}}\times \frac{\sqrt{\epsilon_r}}{Z_0}=\frac{96.6}{120\pi}\simeq 0.26

 

空間インピーダンスが120πであることに注意です。

 

答えは2です!(イェーイ)