Penguin-AppliedPhysicsのブログ

応用物理に関することを色々と。

令和3年1月2回目 一陸技「無線工学の基礎」A-2

A-2 図に示すように、真空中でr[m]離れた点a及びbにそれぞれ点電荷Q[C](Q>0)が置かれているとき、線分の中点cと、cから線分abに垂直方向に√3r/2[m]離れた点dとの電位差の値として、正しいものを下の番号から選べ。ただし、真空の誘電率をεr[F/m]とする。

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みたことあるー


類似問題はこちら…

https://penguin-appliedphysics.hatenablog.com/entry/2023/10/30/005744

 

電位(V)はスカラー量です。紛らわしいのが電界強度(V/m)!電界は場の歪みのようなもので、ベクトル量になります。

よく言うのは、電位は標高で電界は傾斜。

3700mの標高は絶対値であり向きは関係ないですが、傾斜となると、東西南北どちらに傾いているのか気になるところなのです!

電位の求め方は次のようになります。

 V = \frac{Q} {4\pi\epsilon r}

因みに、電界は単位を考えれば

 E = \frac {Q}{4\pi \epsilon r^2}

になります。

 

さて本題ですが、今回は電位差になるのでcとdの電位をそれぞれ求めて、引けば良いということになります。

また、2つ電荷がありますが、スカラー量ですので、そのまま足し算(今回は同じ電荷量なので2倍で良い!)で求まるって訳なのですわ!!!

では、まずcから

 V_c = \frac {Q}{4\pi\epsilon_0 \frac{r}{2}} \times 2 = \frac {Q}{\pi\epsilon_0 r}

次にdは、

ad間は三平方の定理より

 r_{ad}=\sqrt{(\frac{r}{2})^{2}+(\frac{\sqrt{3}r}{2})^{2}} = r

なので、

 V_d = \frac {Q}{4\pi\epsilon_0 \times r} \times 2 = \frac {Q}{2\pi\epsilon_0 r}

近い方が大きいので、

 V_c - V_d =\frac {Q}{\pi\epsilon_0 r} - \frac {Q}{2\pi\epsilon_0 r} = \frac {Q}{2\pi\epsilon_0 r}

 

答えは、1 です!(イェーイ)