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令和2年1月 一陸技「無線工学の基礎」B-5

B-5 次の記述は、図1に示す直流電流・電圧計の内部の抵抗値について述べたものである。▭内に入れるべき字句を下の番号から選べ。ただし、内部回路を図2とし、直流電流計Aの最大目盛値での電流を0.5[mA]、内部抵抗を90[Ω]とする。

電流・電圧計懐かしい...

 

さて、まず電流と抵抗の関係が分かっている電流計Aから考えていきましょう。

最大目盛値がAに流れた場合、Aにかかる電圧V_a

V_a = 0.5 [mA]\times 90[\Omega]=45 [mV]

です。これはAと並列に繋がれているR_1にも掛かります。

最大目盛値というのは3 [mA]ですから、Aに0.5 [mA]流れれば、R_1には2.5 [mA]流れることになります(並列なので)。ではR_1の抵抗値は

R_1 = \dfrac{45 [mV]}{2.5 [mA]}=18 [\Omega]

アが求まりましたね。

ここで、AとR_1は並列ですから、電流計の内部抵抗R_Aは合成抵抗を考えて、

R_A=\dfrac{90[\Omega]\times 18 [\Omega]}{90[\Omega]+18 [\Omega]}=15 [\Omega]

イもクリア!

 

次にウですが、

先ほどの電流計の内部抵抗R_AR_2は直列ですから、R_A3 [mA]流れれば、R_2にも3 [mA]流れます。3 [V]端子と+端子にかかる電圧をV_2とすれば、

V_2=R_2I+R_AI

R_2=\dfrac{V_2}{I}-R_A

ここで、V_2を最大目盛値の3 [V]とすれば、

R_2=\dfrac{3 [V]}{3 [mA]}-15 [\Omega]=985 [\Omega]

です!

 

エも同様です。

R_AR_2R_3は直列で、30 [V]端子と+端子にかかる電圧をV_3とすれば、

V_3=R_3I+R_2I+R_AI

R_3=\dfrac{V_3}{I}-R_2-R_A=\dfrac{30 [V]}{3 [mA]}-985 [\Omega]-15 [\Omega]=9[k\Omega]

 

最後にオですが、電圧計の内部抵抗はR_AR_2R_3の総和ですから、

R_V=9[k\Omega]+985 [\Omega]+15 [\Omega]=10[k\Omega]