Penguin-AppliedPhysicsのブログ

応用物理に関することを色々と。

令和2年1月 一陸技「無線工学の基礎」A-6

A-6 次の記述は、図に示す直列共振回路について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。ただし、共振角周波数をω0[rad/s]及び共振電流をI0[A]とする。また、回路の電流I[A]の大きさが、I0/√2となる二つの角周波数をそれぞれω1及びω2[rad/s](ω1<ω2)とし、回路の尖鋭度をQとする。

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1から!

1は正しいです。

 Q=\frac{f_0}{B}=\frac{\omega_0}{\omega_2-\omega_1}
の関係にあります。ここでBは周波数帯域幅です。f_0は共振周波数になります。

 

2は誤りです。なのでこれが正解

 V_L=\omega_0LI_0=\frac{\omega_0L}{R}V=QV

Lのインピーダンス\omega L、Cのインピーダンス \frac{1}{\omega C}です。

また、 Q

Q=\frac{\omega L}{R}=\frac{1}{\omega CR}

です。

 

3は正しいです。

V_{LC}= V_L+V_C=jX_L I-jX_CI

の関係より、共振中はX_L=X_Cなので、V_{LC}=0になります!

 

4は正しいです

低周波\omega_1のときはコンデンサが支配的ですから、位相は進みます。高周波な\omega_2のときはその逆です。

詳しくはこちらにも

penguin-appliedphysics.hatenablog.com

 

5も正しいです。

Q=\frac{\omega L}{R}=\frac{1}{\omega CR}

ですから

Q^2=\frac{\omega L}{R}\times\frac{1}{\omega CR}

=\frac{L}{CR^2}

よって

Q=\sqrt{\frac{L}{C}}\frac{1}{R}